ポータブル電源を防災用に眠らせるのはNG?放電を防ぐ普段使いの活用術

ポータブル電源を防災用に眠らせるのはNG? ポータブル電源選び方・基礎知識
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2019年9月、猛烈な台風15号が千葉県を襲ったあの恐ろしい夜のことを、私は今でも忘れることができません。我が家は突然の大停電に見舞われ、電気の途絶えた生活が約3日間も続くことになりました。

最高気温が30度を超える蒸し暑い部屋のなか、エアコンが止まってハアハアと荒い息をする愛犬のチワワを抱きしめ、冷えピタや数少ない保冷剤で必死に体を冷やしながら、暗闇の中で不安に震えることしかできなかったんです。あのときの無力感と涙は、今思い出しても胸が締め付けられます。

「もう二度と、こんな思いを自分にも愛犬にもさせない!」そう固く決意して導入したのがポータブル電源でした。ですが、せっかく買ったポータブル電源を押し入れの奥にしまいっぱなしにしていませんか。

「高かったから大事にしまってあるけれど、いざというときに本当に動くのかな……」という不安を抱えたまま過ごすのは、すごくもったいないですよ。

実は、ポータブル電源を押し入れに放置して眠らせておくだけでは、いざという災害時にまったく使えない可能性があるのです。

  • ポータブル電源を押し入れに放置することで進む自然放電と過放電の恐怖
  • 日常のリビングでスマホ充電から始めるフェーズフリー(防災の日常化)のメリット
  • 我が家で愛用している2台のポータブル電源(Jackery 1500NEW / EcoFlow RIVER 2 Pro)のリアルな使い分け方
  • バッテリー寿命を損なわずに普段使いを続けるための具体的な注意点と充放電のコツ

ポータブル電源の基本や選び方、我が家の具体的な防災対策については、こちらの家族とペットを守る防災電源ガイドでも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ポータブル電源を防災用に眠らせておくのは危険?放電の現実と普段使いの重要性

ポータブル電源を防災用に眠らせておくのは危険?放電の現実と普段使いの重要性

押し入れの中で静かに進む自然放電と過放電の罠

ポータブル電源は、使っていなくてもバッテリー内部の電力が少しずつ減っていく「自然放電」という現象が起こります。

製品や保管環境にもよりますが、数ヶ月放置しておくだけでバッテリー残量が数十パーセントも減ってしまうことがあるのです。さらに恐ろしいのが、残量がゼロのまま長期間放置してしまう「過放電」という状態です。過放電に陥ると、バッテリー内部のセルが化學変化を起こして劣化し、いざ充電しようとしても二度と充電できなくなったり、著しく容量が低下してしまったりする原因になります。

大きな地震や大型台風による大停電が起きたとき、慌てて押し入れから出してきたのに電源ボタンを押しても反応しない、あるいは残量が数パーセントしかなかった……なんて事態になったら、目も当てられないですよね。

私自身も以前、防災グッズの定期点検に合わせてポータブル電源の残量を確認した際、思っていた以上にパーセントが減っていて冷や汗をかいた経験があります。あのとき確認していなかったらと思うと、本当にゾッとしますよ。

非常時に確実に動かすための日常ルーティン

非常時に確実に動かすための日常ルーティン

この放電リスクや「動かない」不安を解決する最もシンプルで確実な方法が、普段から日常生活のなかでポータブル電源を使うこと、つまり「普段使い(フェーズフリー)」です。

日常的にリビングなどで触れていれば、バッテリーの残量不足にいつでも気づくことができますし、充電忘れも防げます。さらに、スイッチの入れ方や出力ポートの切り替えといった操作手順も体で覚えられるため、突然の停電でもパニックにならずにすみます。

非常時に大切なご家族やペットの命を守るための命綱だからこそ、押し入れの奥深くに封印するのではなく、目に見える場所に置いて日常のパートナーにしておくことが、何より強力な防災対策になりますよ。

リビングでのスマホ充電から始めるポータブル電源の普段使い

非常時に確実に動かすための日常ルーティン

スマートフォンの充電を定位置にするメリット

「普段使いと言われても、何を繋げばいいの?」と難しく考える必要はありません。最初は、毎日必ずおこなうスマートフォンの充電からポータブル電源に切り替えてみるのが一番手軽でおすすめです。

例えば、リビングのソファの横やテレビ台の近くなど、手が届きやすい場所にポータブル電源をぽんと置いておくだけで、自宅の中に「専用の充電ステーション」が完成します。

ご家族全員のスマホやタブレット、スマートウォッチなどをそこから充電するルールにすれば、壁のコンセントの奪い合いも解消できて一石二鳥かなと思います。

日常的に触ることで得られる安心感と操作の習熟

日常的に触ることで得られる安心感と操作の習熟

毎日ポータブル電源の液晶ディスプレイを目にする習慣がつくと、現在のバッテリー残量や消費ワット数が自然と頭に入るようになります。

「スマホを1回フル充電すると、残量がこれくらい減るんだな」「この家電を使うと〇〇ワット消費するんだ」というリアルな感覚が身につくだけでも、非常時の精神的なゆとりはまったく違ってきます。

機械の操作がちょっと苦手だなと感じている方でも、毎日のスマホ充電を通じてボタン操作やケーブルの抜き差しに慣れておけば、いざ暗闇の中で停電したときでも迷わずスムーズに動かすことができますよ。

我が家で活躍する2台のポータブル電源と実際の活用法

我が家では、夫と愛犬のチワワと暮らしているのですが、あの台風15号での約3日間にわたる大停電の教訓から、用途の異なる2台のポータブル電源を愛用しています。それぞれ容量や重量が違うので、日常と非常時の両方でうまく使い分けているんです。

大容量モデルJackery 1500NEWによる家電のサポート

大容量モデルJackery 1500NEWによる家電のサポート

我が家で「守りの要」となっているのが、大容量モデルのJackery 1500NEWです。真夏の停電時にエアコンや扇風機をしっかり稼働させ、愛犬の命を守るための暑さ対策を最優先として導入しました。

1,536Whという大容量と2,000Wの最高クラスの定格出力を備えているため、真夏のエアコン駆動は数時間ですが動かせますし、消費電力の大きい家電製品も余裕で動かすことができます。

本体重量は14.5kgあるため、頻繁に持ち運ぶにはちょっと気合いが必要ですが、リビングの定位置にどっしり設置しておけば頼もしい存在です。普段使いとしては、日常的に電気ケトルでお湯を沸かしたり、ドライヤーを使ったりする際に接続して動作確認を行いつつ、ポタ電のパワーを体感しています。

Jackery(ジャクリ)公式サイト

中型モデルEcoFlow RIVER 2 Proによる手軽な普段使い

一方で、「もっと気軽に部屋中を移動させて使いたい!」という場面で大活躍しているのが、EcoFlowのRIVER 2 Proです。

こちらは768Whの容量で、定格出力は800W。重さも8.25kgと比較的軽量なので、女性の私でも片手でひょいと持ち運ぶことができます。

普段はリビングや寝室、時にはベランダに持ち出して、スマホやノートパソコンの充電、小型ファンの駆動などにフル活用しています。さらに、愛車のアトレーRSでの車中泊キャンプにも欠かせない相棒になっていて、アウトドアを楽しみながら普段から使いこなす訓練にもなっていますよ。

EcoFlow 公式サイトはこちら

中型モデルEcoFlow RIVER 2 Proによる手軽な普段使い
モデル名容量定格出力重量我が家の主な普段使いと用途
Jackery 1500NEW1,536Wh2,000W14.5kg電気ケトル、ドライヤー、エアコン動作確認、リビングでの大型バックアップ電源
EcoFlow RIVER 2 Pro768Wh800W8.25kgスマホ・ノートPC充電、部屋間の移動利用、車中泊キャンプ、ベランダ作業

ポータブル電源を普段使いする際の注意点とバッテリー管理

ポータブル電源を普段使いする際の注意点とバッテリー管理

過充電と過放電を避けるためのコツ

ポータブル電源を日常的に使う上で知っておきたいのが、バッテリー(特に近年の主流であるリン酸鉄リチウムイオン電池や従来の三元系電池)の寿命を縮めないための賢い管理方法です。

常にコンセントに挿しっぱなしにして100パーセントの満充電状態を何ヶ月も維持し続けたり、逆に残量0パーセントになるまで使い切った状態で放置したりするのは、バッテリーに大きな負担をかけてしまいます。

日常的に充放電をおこなう際は、バッテリー残量を20パーセントから80パーセント程度(あるいは上限90%程度)の間に保つイメージで運用するのが、バッテリーの劣化を防ぎ長持ちさせる秘訣かなと思います。

過充電と過放電を避けるためのコツ

パススルー充電機能の適切な利用

ポータブル電源本体をコンセントから充電しながら、同時にポータブル電源から他の家電製品へ給電する「パススルー充電」は非常に便利な機能ですよね。

しかし、このパススルー充電を日常的に連続して使い続けると、本体内部に熱がこもりやすくなり、バッテリーの劣化を早めてしまう可能性があります。(※EPS機能やBPS機能など、バッテリーを経由せずに直接給電する仕組みを備えたモデルもありますが、発熱対策はやはり大切です。)

普段のスマホ充電などで使う際は、本体の充電を終えてから機器を接続するか、給電中はコンセントからの入力を止めるなど、熱がこもらない配慮をしてあげるのがおすすめですよ。

パススルー充電機能の適切な利用

長期間使用しない期間ができる場合でも、3ヶ月から半年に1回は押し入れから取り出してディスプレイの残量をチェックし、必要に応じて50〜80%程度まで充電し直す習慣をつけておくと安心です。

普段使いを長く快適に楽しむためのチェックポイントをリストにまとめてみました。

  • 残量0パーセントや100パーセントでの長期間の放置を避ける
  • スマホ充電やPC作業など日常使いには持ち運びやすい軽量中型モデルを活用する
  • パススルー充電の多用は避け、本体充電と機器への給電時間を分ける
  • ディスプレイの残量表示を最低でも週に一度は確認する癖をつける
  • 定期的にソーラーパネル(我が家ではJackery SolarSaga 100Wを使用)からの充電テストも行っておく

もしものときも日常の延長で大切な家族を守る暮らしへ

あの2019年台風15号による真夏の千葉県大停電の夜。暑さでハアハアと息を荒くする愛犬のチワワを抱きかかえ、「何とかして涼しくしてあげたい」と泣きそうになりながら保冷剤を当て続けた恐怖と無力感が、私の防災に対する考え方を根本から変えてくれました。

特別な「非常時」のために肩肘を張って備えるのではなく、普段の日常生活のなかに防災を自然と溶け込ませておくこと(フェーズフリー)こそが、いざというときに家族や大切なペットを守り抜く本当の強さになると実感しています。

毎日リビングでポータブル電源を使ってスマホを充電したり、ノートパソコンを繋いだりするだけで、「我が家にはいつでも使える電源がある」という大きな安心感が手に入ります。

もし、高価なポータブル電源を購入したものの「もったいないから」と押し入れにしまい込んでいるなら、ぜひ今日からリビングの片隅に引っ張り出してみてください。

持ち運びしやすく家中どこでも活躍するEcoFlow RIVER 2 Proのような中型モデルや、停電時にもエアコンや高出力家電をガッチリ支えてくれるJackery 1500NEWのような大容量モデルなど、ご自身の生活スタイルや家族構成にぴったりの相棒を普段の暮らしに取り入れてみませんか。

大切なご家族と愛しいペットとの穏やかな毎日を、もしもの災害時でも途切れさせずに守り抜くために、まずは今日からポータブル電源での「スマホ充電」という小さな一歩を踏み出してみましょう!

EcoFlow 公式サイトはこちら

Jackery(ジャクリ)公式サイト

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